JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

雨の日は傘をさして

ドイツ語レッスンの日

 

その日はひどい雨降りで

私は気分がちょっと滅入ってた

どんな話の流れだったのか 

 

「私は雨の日が苦手

何にもやる気にならないし 物事も捗らない 

これまで 雨の日にうまく行った試しがない」

 

ちょっと不貞腐れた感じで 言ったように思う

 

 

すると先生が 

「雨の日は傘をさせばいい」と 

 

そういうことじゃなくて、と言いたかったけど

口を挟めるドイツ語力はないから そのまま黙って聞いていた

 

彼女も子供の頃 雨の日が大嫌いだった

足は濡れて冷たいし、耳は寒い

 

出かけるのを嫌がる彼女に

お母さんが こう言ったのだそう

 

「嫌な日」なんて日はないの

晴れた日は気持ちがいい

気分もウキウキする

だけど 雨の日だって

長靴をはいて レインコートを着て 傘をさせば

晴れた日と同じくらい 気持ちよく過ごせる

 

ちゃんと天気に合った 格好をして 出掛ければ

濡れたり 寒かったり 嫌な気持ちにならずにすむ

雨の日も晴れた日と同じくらい 良い日になるの

 

それからは 雨の日に出かけるのが好きになった

長靴をはいて 水たまりに入るのは 今だって大好き

 

先生は続けてこう言った

 

辛くて落ち込む日だって 雨の日と同じ

あなたの傘を見つけなさい

それは音楽かもしれないし 

本かもしれない 

友達と話すことかもしれない

 

自分の中に閉じこもるのではなく

傘をさして 外に出かけなさい

 

いつのまにか 話が大きくなっていた

 

私は どっちかというと出不精気味で

雨の日も雪の日も風の日も

晴れた日以外はどんな日も

出かける気が 一気に失せることが多い

 

そして気分も合わせて どんより 

テスト結果も 天気のせいにして憚らない

(ただ、その場合 晴れた日は困る)

そして、嫌なことがあると 

気分をどっぷり落としてその中に潜り込み

その中から動こうとしない

 

けれど、この話を聞いてから 時々

雨の日や寒い日や

気が乗らなかったり 嫌なことがあった日に

「雨の日には傘」

とつぶやいてみることにした

 

傘だけで足りない時は

長靴にレインコートに

なんなら手袋にマフラーまで

 

そして、えいやっと一歩 前に足を出してみる

すると どうだろう

 

一番初めの一歩を踏み出すのが 重いだけで

踏み出しさえしてしまえば

 

Aまで行こうと思っていたのが

B点まで、いやいやC点、D点までと

進む距離もこなす用事も どんどん捗り

いつの間にか嫌だと思っていたことを忘れている

そして新しい出会いがある

 

 

なーんだ そういうことだったのか

 

人生の雨の日も お天気に合ったギアさえあれば 

濡れ鼠になって 肺炎なんてことには ならずにすみそう

 

ちょうどいい傘が 見つからないことも たまにあるけど

そういう時は 誰かに声をかけてみる

それか たまにはのんびり 家で過ごすのもあり

 

 

雨の日は 傘をさす

それができれば あとはもう しめたもの