JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

私のお気に入り ガラスその3 ステンドグラス-2 (覚書)

 

ステンドグラスというと

色ガラスを組み合わせたもの

っていうイメージかなと 

思うのですが

私が好きなのは エナメル絵付けされたもの

 

エナメルは ガラスの上に

ガラスの粉末や薬剤で絵を描いて

それをまるで 陶芸のように

焼き締める絵付けの技法

 

絵画のように

繊細な表現が可能になるけれど

手間がかかるので

エナメル技法が用いられた

ステンドグラスは

教会やお屋敷用に

特別にあつらえられたものがほとんど

 

実はステンドグラスには

製作方法に2種類あって

1つは ヨーロッパの教会や邸宅に

入っている 大型で平面の

ケイム式

 

もう一つは ランプなどの 

小さな作品を可能にした 

ティファニー

 

ケイム式というのは

ケイムという 

断面が「エ」や「コ」の字の形をした

鉛線に ガラスをはめて作る方式

窓やドアなど 大型で平面になっている箇所に

はめ込まれる事の多い方式です

一般的にステンドグラスといえば

ケイム式のステンドグラス

 

鉛線にガラスを 嵌め込んで作るため

どうしても大型で 平面

イギリスでは

Leaded Grassと呼ぶそうです

 

そして ガラスの上に

ガラス自体の色と シルバーステインの黄色 

色ガラスの粉末 

グリザイユ(酸化鉄 線と影)を用いて

焼き付けて絵付けしたものが

エナメル絵付けステンドグラス

 

ちなみに ガラスを金色(黄色)に発色させる

シルバーステインとは

グリザイユとは違って

銀とガラスとの化学反応で 

ガラス自体を染めるというもの

 

アンティークのステンドグラスで 

透明ガラスに 黄色ばかりで

着色されたものを

よく見るけれど それは

シルバーステインによるものなのね

 

一方の

ティファニー式は ケイムではなく

銅製のテープでガラスを包み 溶接して作り

より小型の作品の作成を可能になった

テーブルランプなどに使われているのは

このティファニー

 

ティファニー式は 立体作品

ケイム式は 平面作品

そして

エナメル絵付けステンドグラス(ケイム式)は 絵画

が、私の印象

 

***

 

ステンドグラスに 特化した 美術館が 

全国に点在しているのを見ても

ステンドグラスって 日本人に

人気があるのでしょうね

 

那須ステンドグラス美術館

sgm-nasu.com

掛川市のステンドグラス美術館

k-kousya.or.jp

小樽芸術村の ステンドグラス美術館

 

www.nitorihd.co.jp

 

***

 

ステンドグラスは どれも素敵ですけど

特に

エナメル絵付け ステンドグラスは 

画家としての技量が

作家さんに求められる

光と描写の芸術品だなあって 思います

 

そして 透過する光を通して見る

エナメルで繊細に描写された

ステンドグラスの 

えも言われぬ美しさが

私は 大大大好きです

 

***

 

教会に入っている 

ザ・原色 といった

インパクトの強い ステンドグラスは

その場で見るには

厳かな感じがして 素敵だけれど

 

以前邸宅などに入っていた

穏やかな 優しい色使いで

身近なモチーフを描いたものの方が

見ていて癒されます

 

そちらについては またの機会に