お題「これまで生きてきて「死ぬかと思った」瞬間はありますか?身体的なものでも精神的なものでも」
というお題で、思い出した事があります。
かなり昔のことですけど、女子寮に入っていました。
そこでは、学生達が留守の間、用務員のおじさん❗️が部屋を簡単に掃除(掃除機かけ)してくれるんです。
その日、珍しく体調を崩して学校を休んだ私、ベッドでうつらうつらしていたら、
カチャと音がして、誰かが入ってくる気配
咄嗟に、「部屋にいます、風邪ひいて休んだんです!」と叫んだら
おじさん、慌ててドアを閉めて出て行ってくれました。
本当に用務員のおじさんだったかが気になって、
廊下の様子を見ようとドアノブを回してみたけど回らない。
ドアも、押せどもひけどもうんともすんとも言わないっ
用務員さん、何を慌てたのか、外から鍵を閉めて行っちゃったんですよ💦
古い寮なので、今のような内側からも外側からも鍵がかけられるつくりじゃないんです。
そして、鍵をかけられるのは外からだけで、内側からはかけられなくなってました。
あたし、閉じ込められちゃった⁉️
ですがまあ、無人島というわけじゃないし、夕方になれば誰か帰ってくるわ、
それまで寝てよ。
熱もあったし、ふらふらしていたし、そのままベッドに入って寝てしまいました。
その時、私がすっかり忘れていた事があります。
それは、人間には生理現象というものがあるということ。
それは風邪をひいてようと、閉じ込められていようと変わりません。
この状況では、むしろ無人島の方が好条件だったでしょう。
なぜなら、もよおしてきた際、
私の部屋には利用できそうなものは何一つなかったのですから。
私の部屋は3階、もちろんトイレなんてありません。
あるのはベッドとデスクとクローゼットのみ。
ベランダはなく、上げ下げ窓が一つ、
窓の外に伝って降りられるような木があるわけでもなく、地面はコンクリート。
そして私は高所恐怖症
「開けて! HELP❗️中に閉じ込められてるの❗️」 と
大声で呼んだのに、何の返答もなく、
日頃は学生達の声がうるさいくらいの建物の中に、私の悲痛なくぐもった声が漂うばかり
声が掠れるくらい叫びました、呼びました、xxxな言葉も使ってみましたけれど、
やっぱり何の返答もない。
こうなったら、外に向かって通行人に助けを求めるか⁉️
しかし、この時間帯のこの地域、ほとんど人の姿を見かけません。
3Fから飛び降りるしかないのかも、ともちらっと頭をよぎりました。
でも、我慢したまま飛び降りるなんて絶対に不可能。
それに、あり得ないけどうまく着地できたとして、人に見られたら何て言われる?
「あの子がねえ」って寮中で噂になること必須。
それに、意地悪なシスターが食堂で私を捕まえて、
勝ち誇った顔で嫌味を言ってくる様子が目に浮かぶ。
考えれば考えるほど、嫌な考えばかりが頭の中を巡り、良いアイディアは一つも浮かばない。
本当に、このまま我慢し続けたら、死ぬんじゃないかと思いました。
歌を大声で歌ったり本を読んでみたりと気を紛らわせようとしましたが、
そうすればするほど、意識がいってしまうものなんですね。
我慢の後半は、ベッドに正座して、ひたすら我慢することしかできませんでした。
そんな状態で何時間も経った頃、
私の耳に、かちゃりという音が聞こえたのです。
もしかして
なんとなんと鍵があいているではないですか❗️
ありがたや ありがたや🎉
急いで廊下に出て洗面所に向かいましたが、
鍵を開けてくれた人の姿はどこにも見えませんでした。
さてはおじさん、気まずくて顔を合わせたくなかったな
この経験のおかげかどうかは定かではないのですが、
かなり我慢が効くようになりました。
怪我の功名?
何はともあれ
トイレを我慢して失神したとか
トイレが我慢できずに3階から飛び降りたなんて噂になって
死にたくなるくらい恥ずかしい事にならずにすんで良かったです。