JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

初の初寄り

初寄りってご存知ですか

お正月の時期の

京都の風物詩のひとつでしょうか

 

お家元のお宅に伺って

お稽古はじめの ご挨拶

お屠蘇とお雑煮で お正月をお祝いして

お稽古頑張るぞ と 

決意を新たにするというもの

 

↓芸妓さん舞妓さんがいらっしゃる

華やかな 初寄りはこんな感じ

search.yahoo.co.jp

 

先日 初めて 

初寄りに伺ってきました

お話をいただいた時

出席させていただくかどうか ちょっと

躊躇したのですが

どうせなら

通い始めて すぐの方が

「知らなかったですー」とか

「教えてください」が

言いやすいし

失敗しても ちょっとは

多目に見てもらえそう

 

「さっさと経験しとくが吉」 と思って 

出席させていただくことに

いたしました

 

ただ そこからが大慌て

和装バッグを出して

金封、帛紗、広末を用意

 

そしてまた

ドレスコードがありまして

色無地か付け下げか訪問着を

着用とのこと

 

OK 訪問着を着て行って

ついでに虫干し してしまおう

 

ただ、いつもなら 着物を着る

前日には 帯や着物を

ハンガーに かけておくところ

前日夜に ちょっといろいろ

ありまして

それどころじゃあなくなった

 

当日になって

畳紙を開いて 訪問着を出したところ

折り皺がくっきりっ😱

 

そして… うっかりしていたのは

長襦袢

ない、ない、ないーーーーー

訪問着用の 長襦袢を 

どこにやったか わからない

 

実は、お稽古の時は 動きやすいように

半襦袢を使っているので

ほとんど出番のない 長襦袢

まだ引越しの 段ボール箱から 

出していなかった💦

 

壁のように積み上がっている

段ボール箱

下ろして上げて 上げて下ろして

どこだどこだと 探し回っているうちに

時間はどんどんすぎてゆく

 

何やってんだ私 だから 

昨日のうちに用意しておきゃ 良かったのに

地団駄踏んでも 後の祭り

 

もう見つからない

しかたない 着てないよりゃマシさ と

小紋用の ド派手な

お稽古用半襦袢

着ていくことにした 

 

午前中にも ちょっとあって

着付けに余裕をもって

1時間 と考えていたのが

30分に短縮!

 

猛スピードで 訪問着を着てみれば

案の定 押しジワはあるわ

おはしょり下にも 折りジワがくっきり

まるで二重おはしょり

恥ずかしすぎる

ちなみに おはしょりとは

たくしあげた着物を 

帯の下線に並行に 出した部分のこと

 

グレー地に青い裾ぼかしの

近江八景 御所解き柄に 

ド派手な襦袢

知ってる人が見たら 

額に手を当て 天を仰ぎ見るに違いない

 

そう そして 

これから伺う先は

日常的に着物を 着用されている

方々ばかりがいらっしゃる😱

お願いだから 誰も気づかないでーーー

 

案の定 お化粧に着付けが

30分で終わるはずもなく

時間ギリギリ

その上 出かける頃になって小雨

雨コートを出して あたふた

 

(以前も この訪問着を 着た

お茶会で 小雨に遭ってる 

この訪問着 雨についてるのかしらねえ)

 

なんだかんだ しているうちに

電車に遅れ やっぱり草履で走って

髪結さんへ ダッシュ

最速で仕上げてもらって

そっから また走る走る

 

門の前に 辿り着いてみれば

舞妓さん芸妓さんがいらっしゃる 

華やかな時間帯よりも

ずっと 後だからでしょうか

お昼過ぎあたりなら

ごった返していたであろう

カメラを構える方々の 姿も見えず

静かにしっとり 落ち着いた いつもの風情

(この写真は 初寄りの 三日前に撮ったもの)

 

ただ… 私の心は

落ち着くどころか どたばたばくばく

(ここまで ずっと小走りですし)

それも 訪問着着て

 

男衆さんに

戸を開けてもらって 中に入れば

人っこ 一人いない

 

まさか 日程間違えた!?

それこそ 

究極の あんぽんたんではないか

と 過ったけれど

ありがたやありがたや

向こうから人の声がする

 

顔を知った方が こっちこっちと

手招きしてくださった

やったよかった一安心

と 思いきや

 

その後が…

 

会費を入り口で渡しそびれて

(玄関に誰もいなかったので)

帛紗に包んで 持ってたら

「ここじゃなくて入り口で渡して」 と言われ

どこだどこだと

あっちに行ったり こっちに行ったり

うろうろうろうろ

 

やっとのことで 会費をお渡しして 

広間に 戻ってきた時には 

前の人は皆 ご挨拶を終えていて

真似しようにも 誰もいない

うーーーーまずいっ

 

御神酒をいただいた 盃の

口をつけた箇所を

懐紙で拭いて 

回す方向は 

お茶と一緒で よかったかいな?

いやいや それどころか

いただく前に 飲み口 よけたっけ? と

考えれば考えるほど 

血の気が引いて 手が震え

 

ちょっと 離れたところに 

座ってらした

お師匠さんに 挨拶しようと

段通を迂回したら

「まっすぐ来たらええやん」と言われ

 

席につこうとしたら すぐ横に柱があって

こういう時は どっちから

席についたらいいんだ? と 

席の前で 不自然に佇み

座る時の向きかえでも うっかりお尻を

上座に向けて回ろうとして あたふた

 

お雑煮をいただくのに

勝手に 食べて いいものだろうか? 

次の誰かが 近くに来るまで待とう と

これまた ぼーっと待っていたら

遠くから お師匠さんに

「Juniperさん 何やってんの 

お雑煮食べたらいいやない」と 

またまた 言っていただき

 

ここまできたら もう

指示されないと 何もできない 

お子ちゃま

 

周囲から見たら 私の動きは

何から何まで 

意味不明で

何もできない人に 映っただったろう

(その通りなんですけどね)

 

でも まあ

初めてだから おおめに見ていただきましょ

それに すっごく緊張したんです

もんのすごーく 緊張したんです

だって だって あの「初寄り」ですよ

お家元の真正面に座って ご挨拶ですよ

(そこに ド派手な長襦袢

しわしわの訪問着を着て…度胸あるわ、私)

 

こんな かっちこちの緊張しいを

「この人初めてだから」 と

お師匠さん方も 先輩方も

気にしてくださって

世話を焼いてくださって

ありがたやありがたや

感謝するしかありません

やっぱり 来て良かった🎶

 

皆さんの前で 

派手に転んだわけでなし

(私 よく転ぶんです)

ものをひっくり返した訳でなし

盃を割った訳でなし 

 

おかげさまで 末代まで記憶に残るような

大ドジは踏まずに済んで

良い日だったなって 思います☺️

 

みなさまもどうぞ

良い1日をおすごしくださいませ

 

そういえば 髪結さんへの行き帰り

三条大橋から きれいな虹が見えました