JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

あのお店 まだあるかなあ

 

お題「社会に出てから最初に買った「自分へのご褒美」」

 

 

最初の最初だったかは 定かではないのだけれど…

 

東京の会社に 中途入社してから 

1ヶ月がたって 

 

本採用になり

(ただその時点では 一年働いたら 

また留学する予定だったけど)

ほっとして ウキウキしていた 週末

 

新宿まで出かける用事があって

方南町駅へ向かう道を 

ご機嫌さんで

腕をぶんぶん振って 大股で歩いていると

あるお店の店先 の 大きな樽が 目についた

 

覗き込むと 子供の顔くらいある大根が

(後から 聖護院大根というのだと知った)

口をしっかり縛ったビニール袋に入れられて

樽の中で 真っ白い顔を見せていた

 

その大きさと 白さに惹きつけられつつも

その時は そちらを見ながら 足早に通り過ぎた

 

新宿での用事を済ませた帰り道

樽も真っ白い大きな大根も 

朝の時のまんまの様子で 

ぽってりと 道の脇で私を待っていた

 

お店の中に声をかけた

千枚漬けというのだと知った

お店のお手製だった

 

一袋買い求め 歩いてすぐの

アパートに戻るなり

何枚にも重なった 

厚さ2mmに満たないほどの大根を 1枚

これまた まん丸のお皿の上に ぺたりとのせた

 

真っ青なお皿の上の 真っ白なまん丸

 

初めて食べた 千枚漬けは

なめらかで ほんのり甘く

その奥には 大根らしさがしっかりあって

わたしの大好物リストに

千枚漬けが 加えられた

 

それ以来、会社をやめて引越しするまで

季節になると

同じお店の千枚漬けを食べ続けた

 

今、千枚漬けの本家本元

京都に住んでいて

事あるごとに いろんなお店で

千枚漬けを買ってはみるけれど

あの時食べた千枚漬けより

美味しいと思う千枚漬けには

未だ出あっていない

 

 

千枚漬けの季節といえば

秋から冬

これから夏という時期なのに

ちょっとフライングしちゃいました