JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

春を知るのは

 

昨日のお昼ごろ ふと 

「春」をすぐそこに感じた

 

雪国に住んでいた子供の頃は

音で 春の訪れを知った

 

雪を踏み締める時の音が 濁音になり

そのうち

屋根に積もった雪や 氷柱が溶けて

ぽたぽたと雫になって音をたてる

 

その音が聞こえ始めると

そこから 季節が進むのは早く

黒い地面が現れ 蕗の薹が薄緑の顔を出す

 

雪の積もらない 海辺の街にも 住んだことがある

その地では 春が近くなると風が変わる

身を切るように冷たかった風が 柔らかくなる

 

ドイツでは 冬の間 庭のリンゴの木に 

小鳥たち用の 餌をつり下げていた

Meisenknoedel =「カラ類のためのお団子」という名前で

緑色のネットに ひまわりの種などの穀物

ボール状に丸められて入っている

 

小鳥たちの 餌の少ない冬の時期 

この「カラ類のためのお団子」を庭につるす家は多い

シジュウカラヤマガラが 何羽も 餌ボールからぶらさがりながら

一心不乱に啄んでいる姿を見るのは 冬の楽しみ

ちなみに リスもこのお団子が大好き

 

そして 春が近くなると 冬の間は消費の早かった

お団子が 食べ残されるようになる

 

ドイツの春は 突然 盛大にやって来る

灰色に薄く覆われたような景色が

咲き誇る花々で 鮮やかに彩られ

冬なんて一欠片も見当たらない

 

そして今住んでいる京都で

春が近いよと教えてくれるのは 植物や陽の光

桃山駅の桜もそうだし ぷっくりと膨らんだ梅の蕾も

太陽の位置が変わって

掃き出し窓を開けた部屋の中に 差し込んでくる 

光の帯も短くなる

 

春はもうすぐ 

そろそろ ベランダ日向ぼっこの季節が訪れる