JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

インコと一緒の海外引越しは大騒ぎ

夫のドイツ赴任が決まった時

御歳5才のコザクラインコと一緒に暮らしていて

夫から「どうする?」 と聞かれた時

躊躇なく、「一緒に行くに決まってるでしょ」と一刀両断

 

引越しの行き先が海外なだけで

一緒に飛行機に乗って、ドイツに行けばいいんだよね と

お気楽に考えていたんです

 

 

そうは問屋が卸さない

 

その頃の日本は

出るのも入るのも ペットはほぼノーチェック

(帰国時は無茶苦茶厳しくなりました)

 

一方で ヨーロッパにインコと一緒に

入国するのは そう簡単ではないことが判明

 

ちなみに動物愛護の進んでいるヨーロッパ諸国の中でも

引越し先のドイツは

「動物の福祉と権利」を基本法ドイツ国憲法)でうたい

動物を法律内で「同胞 仲間」と表現するという

羨ましくなるくらい 筋金入りの動物愛護国家

 

 

その頃、コザクラインコ

CITES(注)の対象で(今は対象から外れています)

 

CITES付属書記載のペットを海外に連れて行くには

通常の輸出入許可証の他にも

CITESの許可証が必要😱

 

そこで何がチェックされるかというと

野生ではなく、ブリードされた健康な個体なんですよね

正式ルートで購入しているんでしょうね ということ

 

そのため、お迎えしたお店に購買証明を出してもらったり

厚生労働省や空港の検疫などと

事前に何度も連絡をとる必要がありました。

 

今みたいにネットで調べればなんでもわかる時代ではない上

鳥をつれて渡航をした人の経験談なんて

簡単に見つからず😭

 

購買証明を出してもらおうにも

何年も前のレシートなんて 

さっさと捨てていて (冷や汗💦)

 

ショップのおじさんが私のことを覚えていてくれて良かった(ほっ)

 

てんやわんやの末

 

晴れて全ての書類を揃え

やり遂げました、ハードルクリア 

これで安心 インコと一緒にドイツに行ける、と気が抜けた私

 

ところが 本丸の

引越し作業がまるまる残っていた

 

お引越しといえば独身時代の身軽な引越しのイメージが抜けず

家族引きまとめ国際引越しの えげつなさを

(その頃は未だ)知らぬが仏の お気楽さ

 

そんな私だったので

 

引越し作業を1日で終え

その日のうちに成田のホテルに移動

翌日成田から飛行機に搭乗 で楽勝😁

 

なんて、能天気なスケジュールを

立てていたのでした

 

国内引越しなら

このタイトスケジュールでもどうにかなるのですが

 

海外引越しって

船便と航空便とトランクルームと3つに分けて

荷物を出さなければなりません

 

書類の枚数も多いし記載内容も細かい

 

案の定

 

出国前日 東京都大田区某所にて

 

(夏休みの宿題はぎりぎりまで手をつけず

待ち合わせの約束時間には全力疾走前提で

10分前ならぬon timeを守り続ける私らしく)

 

夕方ぎりぎりまで 引越し荷物の搬出作業をするはめに

 

ちなみに 夫はさっさと現地に行ってしまい

これ以降 毎度のことですが 引越し作業は私の仕事

 

 

2(D)Kの狭い社宅が 日通さんの段ボールだらけになったのを見て

さすがにひとりでやるには無理すぎると悟って

真っ青になった私

 

巨大に育ったベンジャミンやなんやかやと交換条件で友達に援軍を頼み

呆れ顔の運送業者さんに頭を下げ

 

暑い7月の真っ只中 汗だくになりながら

 

各段ボールごとに入れるものを業者さんに伝え

運送業者さんが詰めてくれた段ボールをチェック

書類をチェックしてサイン を

何度も繰り返し

 

それと並行して

搬出の終わった場所から雑巾をかけていきました

 

荷物を出し終わった部屋はがらんとして

綺麗になりはしたものの

本人は汗と汚れで まあ、きっちゃない

 

水シャワーを浴び

この時のためにと とっておいたバスタオルで拭き

ドライヤーをトランクルーム行きの段ボールに入れてしまったので

髪は必然的に自然乾燥

 

さて、時計を見れば

まずいっ! 電車時間まであと15分!

 

 

社宅から まるで逃げるように大慌てで飛び出して

 

 

インコともども

友人の車で最寄駅まで送ってもらったのでした

 

疾走プラス ontime 癖の抜けない私

ホームで見送るね、と言ってくれていた友達に

駅前の交差点で

 

「いや、ここでおろして どうもありがとう! じゃねっ」 と

 

片手にインコキャリー

もう片手にはシャワーで使ったタオルや石鹸を入れた紙袋

そして背には貴重品やチケットを入れた

カブトムシみたいに丸々したリュックを背負って

 

全力疾走!

 

電車と同時にホーム到着

 

間に合って良かったー

Oちゃん、手伝ってくれて、送ってくれてありがとう

 

後から友人のO嬢曰く

 

「Juniperのさ

紙袋からタオルをなびかせて 駅に向かって猛ダッシュする後ろ姿

何年経っても絶対に忘れないと思う」

 

 

 

注 :CITES:ワシントン条約

絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引における条約

Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora

www.meti.go.jp