JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

私の着物仕立事情

着物のお仕立て、どうなさってますか?

呉服屋さんや百貨店で購入した場合は、そのまま仕立てまでお願いする事が多いかと思います。

でも、お直しや手持ちの反物の仕立をお願いするには高いですよね。

リサイクルの着物を買う場合なんて、仕立代の方が高くつくんじゃないかしらと思うくらい。

ならば巷の仕立屋さんに直接持ち込みならどうかというと、すぐに名前の出てくるような大手の所の金額設定はそれほど変わりません。

 

着物の先輩方にどうなさっているかお聞きすると、馴染みの呉服屋さんに全部頼んでるわ〜という裕福マダムもいらっしゃいますが、多くの方たちは仕立てのできるお友達や知り合いに頼んでいるようでした。

さすが京都、和裁のできる方がごろごろいらっしゃるんだわあ、と驚きました。

帯や裄直しくらいなら、自分でちゃちゃっとやっちゃう、なんて器用な方も。

 

ですが、気楽に仕立をお願いできるような知り合いのいない、不器用な私のような人間はどうしたら良いのか。

和裁師として生計を立てていらっしゃる方に頼むならともかく、そうでなければ気もつかうでしょうし、仕立あがり時期のお願いにも無理が言えません。

 

日本舞踊を習っているのと、お茶の教室に通っていたこともあって着物の着用機会が多い私。

八掛が擦り切れたり、リサイクルで買った着物の裄が日本舞踊には短すぎたりなど、仕立屋さんにお世話になるような事態になる事が多いのです。

 

ない袖は振れない、けれど、着物のメンテはしたい。

プラス、私の着物を着るときの癖までよく考えてくれて、痒いところに手の届くような仕立のできる人にお願いできたら嬉しい。

 

そんなわがままな私は

 

1 、和裁教室に習いに行って、先生に仕立を依頼する

2、白生地屋さんなど、仕立や悉皆も受けているお店に頼む

3、着物の作り手さんに和裁師さんを紹介してもらう

 

これらの方法を組み合わせて、一級和裁師さん何人かに直接仕立をお願いしています。

お仕立代は、百貨店などへのマージン分マイナスで仕立てていただけている感じかな。

(ちなみに、百貨店によって仕立の設定値段が違います)

 

仕立て教室は、もともとは不器用なのを棚に上げて、自分で仕立てられたらいいな、と思って通ったのですけれど、自分の不器用さを再認識することになりました。

ですが、おかげさまで和裁士の方との繋がりという、思っても見なかったおまけ(というか、こちらの方がずっと大きい)がついてきてくれました。

 

ただ、もう3年も続いているコロナ禍は着物業界にも大きな影響を与えていて、廃業される和裁師さんが多くなってきました。

そのため、仕立て代も高くなり、仕立てあがりの期日も無理をお願いできなくなっています。

私がメインでお願いしていた方も廃業される事に(泣)

 

この先、海外のミシン仕立てばかりになってしまて、手縫いが贅沢品になってしまわないかと心配です。

和裁は着物と同様、日本の素晴らしい伝統文化で技術ですもの、ぜひぜひ絶える事なく続いていってほしいです。

そのためにも、着物を着て和裁師さんに仕立をお願いする機会をどんどん作れたら、と思っています。

 

画像の着物は私のお気に入りの単と帯です 飛び柄単に塩蔵繭名古屋帯