JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

男装で? 『君に扇』 

 

座敷舞のお稽古

新しい曲に入りました

 

「君に扇」という長唄

持ち物は扇 2枚

 

実は私、これまでに扇を3回壊しています

1回目は骨が割れ

2回目は軸が割れ

3回目は骨と軸の複雑骨折で修復不可能

 

ブーメランのように飛ばし、嫌な音がして落下

拾おうと手に取ったら ばらばらと分解しました

扇ってこんな壊れ方 しちゃうんですね😱

 

他の方が 「扇が壊れましたー」って

言っているのを見たことが ほとんどないのですが 

なんでなんで?? 私だけ?

 

何しろ、今現在 私の手持ちの扇は1枚のみ

今回の曲は2枚扇なので

お師匠さんから

お家元に扇を一枚 お願いしていただくことになりました

 

流派の扇は 仕舞扇を主に作っている 

松屋福井扇舗のものなのですが

流派の紋付の扇は

お店に行っても買えないので……。

 

 

日本舞踊の扇って

 

ブーメランみたいに飛ばしたり

空中に放り投げて 持ち替えたり

口にくわえたり 

風車みたいに回したり

 

端っこ持って (ハリセンみたいに?)振り下ろして

バビュンっと開くとか

放り投げて 手の甲に乗せるとか 

紙の部分を摘んだりとか

 

なかなか酷使される持ち物

 

特に私みたいに 

キャッチしたり 乗せるべきところを 

スカっと外して カコーンと落っことしてばかりの 

不器用さんの 扇は 

容赦無く 壊れます

 

だから 家で練習する時は

流派の扇を使うのは 勿体無いので

(使った感じは ちょっと違うけど)

市販の 少し大きくて

端におもりの入っている 扇を使っています

 

このおもり付きの扇

キャッチするのを失敗して

足に落とすと おっそろしく痛いのです

うぅぅぅぅーーーーって うずくまり

何分か声が出ないくらい😵‍💫

 

なので、あ(落とす) となった 

その瞬間

両足をぱっと開いたり

片足を上げる 変な癖がついてしまいました

(それでも反応するのが遅すぎて 足を直撃する率 8割)

それを着物を着て やるわけで…

これは 絶対に人さまに 見られてはならない姿です

 

さて 「君に扇」

帰宅してからどんな歌詞かと

「流派の歌集」で探すけど 見つからない

 

ネットで検索して

「君に扇」は「舞扇」の別名と出てきたけれど 

「舞扇」も歌集に ない

そんなはずはーーーと ネットで調べていくうちに 

 

芸妓さんのインタビューから

「(舞扇)園生梅(まいおうぎそのふのうめ)」に

やっとのことで辿り着きました

 

5分ほどの短めの曲らしいのですけど

ネットで動画を検索したら

扇2枚を 左右の人差し指にひっかけて 

腕を交差して くるくる回すとか

膝立ちでイナバウワーっぽいことしたりとか

なかなか 難物

(できるのか 私)

 

衣装は(もし舞台で舞う場合は) 

烏帽子水干指貫の白拍子姿=男装です

 

白拍子といえば『平家物語

平清盛に運命を翻弄された

祇王祇女に仏御前

そして

太平記』の静御前

 

吉野山 峰の白雪 踏み分けて 入りにし人の あとぞ恋しき

しずやしず しづのをだまき 繰り返し 昔を今に なすよしもがな

 

これを政子の前で謡って舞った静御前

あんたがどう思おう何をしようと、私はあの人が好きなのっ て感じ?

さすが、肝が据わってます

 

日本画ならば

葛飾北斎上村松園の描く白拍子

 

なるほど、白拍子というのは

遊女ながら

シュッ、凛っ、とした雰囲気なのでしょうかね

 

白拍子舞というのは、もともとが神様に奉納する舞らしく

『君に扇』もお祝いの曲

白拍子という男装で舞う曲だからか 

くるくるとよく動くし 動きも大きい

 

ネットで出てきた動画は 

芸妓さんや舞妓さんによるものなので

しとやかで艶っぽい感じだったけれど

 

お稽古では もっと直線的で硬質な感じに

もしかしたら (裾を引きずる芸妓さん舞妓さんは やらない)

飛び上がって着地 とか出てきそうな予感

 

このところ 緩やか目の曲が多かったので

足腰鍛えなければ💦 

また筋トレに励まねばなりません

 

 

お稽古からの帰り道 

東本願寺の前をてくてく歩いていたら

いい感じで青鷺が🎶

みなさん写真を撮ってらっしゃったので

私もパシャっと

 

その足元では

猫さんがご飯タイム

 

曇り空でちょっと雨の匂いのする 

ぼんやりとしたお天気だったけど

穏やかな佳い日でありました