子供の頃
詳しく書けば
小学生の頃 バス通学だった
私の通っていた小学校の
子供達は 徒歩通学できる
少数の生徒をのぞいて
皆んな
定期券を入れた
ゴムを取り付けたパスケースを
ランドセルからぶら下げていた
だから 本来なら
乗車券が買えなくて
バスに乗れない
なんてことは
おこらないはず だった
のに なぜか
年に何回か
パスも小銭もなくて
途方にくれる という
事態に…
なぜかといえば
定期券を更新するのを忘れる
とか
土曜日の部活で
ランドセルを使わなくって
パスを取り外し忘れたとか
家を出てすぐに
気づけばいいけれど
バス停についてしまってから とか
バスが来てからだと
呆然と するしかない
そんな時
いつも 誰かが
小銭を差し出してくれた
運転手さんが
次回でいいよ と
乗せてくれることもあった
だから 呆然とはしても
バスに間に合いさえすれば
乗れない事は 一度もなかったと思う
毎回決まった時間の バスだったから
乗る人の顔ぶれも ほぼ同じで
貸してくれた人を つかまえては
後日、母にお小言を言われながら
渡された小銭を
「ありがとうございました」と
お礼を言って 返してた
だけど中には
その時一回だけ 一緒だった人とか
「いらないいらない」と
拒否されて
返せないことも 時折あって
いつか
自分がやってもらったことを
バトンを渡すように
お返しできたら と
思っているけれど
この頃は 私自身も
バスに乗らないし
みんな電子マネーに なっちゃって
困っている人も
ほとんど見ない というか
目立たない
やってもらっちゃったっきり
に なっている
幼児期に 周囲の
大人の人達から受けた
親切