JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

デュッセルドルフの家

 

ドイツ北西部にある

ノルドライン・ウェストファーレン(Nordrhein-Westfalen)州

オランダ、ベルギーと接しています

地理で習った ルール工業地帯があり

名前の通り ライン川が州内を流れています

州都は日本人駐在員が多く住む 

デュッセルドルフ(Düsseldorf)

 

大聖堂が有名な ケルン(Köln)や

西ドイツ時代の首都 ボン(Bonn)の方が

有名かもしれません

 

夫の勤務地だったので

郊外に引っ越すまでの 2年ほど

デュッセルドルフに 住んでいました

 

その頃住んでいたのは

ずっと日本人に 引き継がれてきた

マンションで

私たちが入る前 一度も

クリーニングしていなかったのじゃない? と思うほど

備え付けの家具は古いし カーペットは染みだらけ

掃除機は 使うと とっても嫌な臭いがするし

食洗機はなくって コンベックは壊れてた

 

数少ない良いところがあるとすれば

ライン川まで徒歩で15分の距離にあり

部屋は4部屋 全てから 

ラインに沈む夕日が見えること

 

夕刻の部屋の中は 全てが黄金色に光り輝いて

ライン側の向こうに広がる 森のそのまた向こうに

教会の尖塔が浮かび上がる

この時ばかりは 

黄金の中を飛翔する ドラゴンになった気分

 

交通の便と窓からの眺望しか

良いところのない このマンション

他の駐在員さんのお宅と比べたら

はっきり言って、月とスッポン

 

「同じ家賃で もっとずっといい所に住めるのに」

と言われてしまった程の物件

 

ただ、周囲に高い建物の少ない地区の

遠くの遠くまで視界を遮られることのない

7階建最上階は

古さ汚さ&お姑さんみたいな管理人さんを

補って余りあった

 

大家さんが 年齢的なこともあって

この部屋を売りに出す と

聞いた時は 正直 残念だった

 

田舎生まれの田舎育ちなので

地面が近くないと落ち着かない

だから

都会の高層マンションに 「住んでもいいよ」と

言われたとしても

多分住めないんじゃないか って思う

 

だけど この部屋からの景色を思い出す時

高層階に住みたい人の気持ちが 

わかる気も するのです