JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

おまつりの思い出

今週のお題「まつり」

 

おまつりは 人混みが

あまり得意ではなくて

花火を見に行くくらい

 

だけど 小学校低学年の頃

お友達に誘われて

お小遣いを 握り締め

街のお祭りの 屋台をひやかしに

行ったことがある

 

女の子が好きそうな

細々とした小物を

売っているお店があって

二人で 前に 

座り込んだ

 

私が 目を

離せなくなったのは

小さくて綺麗な箱

集めている小石を 入れるのに

ちょうど良さそう

 

引き出しを そっと

開けてみれば

中には 指輪がたくさん

 

友達は指輪が 

私は箱が 可愛いと

言いあった

 

「おじさん これいくら」

 

100円だったか 200円だったか

なにしろ 手持ちの小銭で

足りる額だった

 

「じゃあ これください」

 

そう言って 

おじさんに小銭を渡し 

小箱は 私の物になった

 

綿飴を食べながら

さっき買った箱を出して

友達に

 

「どれでも好きなのあげる」

 

「何個?」

 

「いくつでもいいよ」

 

家に帰って

母に これを買ってきたのと

箱を見せた

 

「指輪はお友達と半分こしたの」

 

母が怪訝そうに

 

「お友達が買ったの?」

 

「私が買って お友達にもあげたの」

 

帰ってきた ばかりだったけど

すぐさま 母に手をひかれて

お店に戻った 

 

小箱を見た おじさんは

 

「えー 全部もってっちゃったんだ」

 

他のお客さんとの おしゃべりに夢中で

小さな小学生の女の子たちのことは

よく覚えていなかった

 

女の子が小箱ごと

持っていったのにも

気づいていなかったらしい

 

おじさんは 自分の額を 

引っ叩きながら 笑ってたけど

母は平謝りで

さすがに箱は売り物ではなかったから

もらうわけにはいかず

 

私の指輪一個と

友達にあげた分を

おじさんに支払った

 

家に帰って

「あれはね 箱じゃなくて

指輪を売っていたの」 と

こんこんと 諭された

 

なんか とてものんびりとした

子供時代だった 気がする

というか

悪気は なかったとはいえ

間抜け というか

ものを 知らな過ぎだったわ