なかなか 寝付けなくて
布団の中で あっちむいたり
こっち向いたり していたら
顔に 光が当たっているのに
気がついた
なあに? と寝たまま
頭を上に向ければ
カーテンの隙間から
眩しいほどの
月の光
このシチュエーション
子供の頃に
憧れていなかったっけ?
ベッドに寝転んだままで見る
窓の向こうの お月様
窓の外の 漠々とした
濃紺の空に浮かぶ
憧れの月を
記憶に残しておきたくて
もぞもぞと 起き出し
スマホ片手に ベランダに出て
凍えそうなくらいに
冷えた空気の中で
写真を2枚
子供の頃に読んだ 本とは違って
眼下に広がるのは
京都の街の光だけれど
視線を上げれば
憧れていたのと同じ お月様
見守られて
しんっと冷たい 夢の夜