JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

1m㎥しか食べられなかった

 

お題「今まで食べた外国の料理で一番衝撃的、もしくは美味しかったと思うものを教えてください」

 

 

基本的に なんでも

美味しくいただきますが

中でも 中華料理は 大大大好きです

ただ、自宅で揚げ物はしない事に 

決めているので

(母が揚げ物で 酷い火傷をしたのを

見てから怖くって)

 

油で揚げる調理法の多い 

中華料理を食べたかったら

基本的に お惣菜を買ってくる 

もしくは 外食 と 決めています

 

デュッセルドルフ

毎週のように通っていた 

今もあるのかは わからないけれど

イマーマン通り(Immerman Straße)  から

一本入ったところにある

中華料理のお店 

 

いつも チャーハンと酢豚と

八宝菜と青菜の炒め物を頼むのだけれど

その日は ちょっと冒険したい気分だった

 

メニューは 漢字のみ

中国語のわからない私たちは

字面から想像するしかありません

 

そして 翡翠だったか何だったか

涼しげな名前の お料理に目が留まり

 

暑い日だったから

ちょっとひんやりした

目に涼しい料理というのも

いいんじゃない? と

その

翡翠云々を 注文

 

ちょっと

ウキウキ冒険気分で

楽しみにして待っていると

 

はいお待たせ! と

おばさんが トレイに

大きなお皿を のっけて登場

 

そしてお皿の上には

なにやら薄紫色の

枝みたいな物体が

 

それは

鶏の 足ーーーーーっ!

だった😱

 

正体がわかった途端

血の気が引いて

涼しいどころか

ブルっと寒気が…

 

血色の悪い

鶏の足先の 形そのまま

20個くらいが

山盛りになって

私たちの目の前に

どんっ と置かれた

 

目配せし合う 夫婦

どちらも 手を出さない

 

夫が小声で

「何頼んでんだよ?」 

「こんなのが出てくるって

知らなかったもの あなた食べてよ」

「頼んだのそっちだろ」

「いやこれ 無理だよっ😵」

 

それでも、頼んだ者の責任で

一個 おそるおそる つまみ上げて

口に持って行った 

 

酸っぱいっ!

だめだ 無理だ

そのまま 取り皿に戻した

 

夫の方を見て

プルプルプルっと首を振り

 

「絶対に無理 見ているのも無理

どうぞ 遠慮なさらず 

お召し上がりになって くださいまし」

 

口をナプキンで

ぐりぐり拭きながら

歯を食いしばるようにして 言った

 

ほんのちょっと舐めただけなのに

口の中に 酸っぱい味と 

あの独特な 食感が 残ってる

当分忘れられそうにない 😫

 

夫も二つ三つ 

どうにか がんばって…

でも それ以上は無理

 

二人して お皿を隣のテーブルに

押し出して

「早く持ってってくれーい」と

おばさんに 念を送りながら

 

足指の山に 視線を向けないように

壁の方に 体を 心持ち向けるようにして 

他のお皿にとりかかった

 

山盛りの 紫色の足指に

見つめられていては

食べた気にもならなかったけれど

それでも チャーハンと酢豚を

きちんと平らげ

 

お勘定をお願いしたら

テーブルに来た おばさんが 

怪訝そうな顔で

「これは? 持ち帰る?」と 

目で 聞いてきた

 

慌てて 首を横に振り 

心の中で ごめんなさい

 

そそくさと 支払いを済ませて

店を出た

 

日本語の通じないお店で

素性を知らない 中華料理は

もう金輪際 頼まない‼️ と心に誓った