ずっと昔 もう20年近くも前
とてもお世話になった
動物病院の先生から 聞いた話です。
その動物病院は
その頃の地方都市には珍しく
鳥と犬をメインで診察する病院でした。
先生のご年齢的に もう
代替わりしているだろうな とは
思いますけど
とても 親身になってくださる
素敵な先生で
病院業務の他にも
ペットの預かりもしており
ウチは ドイツからの帰国の際には
何ヶ月もの長期間、そして
その後も 家を留守にする度に
お世話になりました
預かってもらっていた子を
お迎えに行った時のこと
そういえば と
どういう流れからか
先生の話してくれた話が
とても不思議で……
それは
ある飼い主さんが 旅行に行くからと
小型の鳥
白文鳥? を
先生の病院に預けたそうです
ところが 約束のお迎え日が過ぎても
飼い主さんが来ない
連絡しても 電話もつながらない
そのうち 1週間ほどして
預かっていた小鳥さんが
急に体調を崩して
虹の橋を渡ってしまったそうです
飼い主さんは現れない
どうしたものかと 途方に暮れていると
一本の電話
小鳥さんのご家族からでした
実は 飼い主さんが事故に遭って
生死の境を彷徨っていた とのこと
その状態からやっと抜けて
意識が戻り 預けていた小鳥さんの事を
とても心配しているので
連絡をした次第です
「遅くなって申し訳ありません」 と
飼い主さんの意識が戻った日時を聞くと
小鳥さんが 虹の橋を
渡った時と重なっていたそうです
「あれは 小鳥さんが、飼い主さんの
代わりに 向こうに行ったんだと思うのよ
動物病院にいるとね この他にも
動物さんと飼い主さんとの
絆を思わせるような出来事に
沢山 でくわすんですよ」
とは 動物病院の先生
あんまり 不思議なお話だったので
その話を聞いた時の お天気や
先生や看護師さんの 声音まで
よく覚えています