JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

空をみていたら 窓が気になって

ぼんやりと空を見ていることの多い 子供だった

特に、実家のトイレの窓は 

座って落ち着いて 見ることができて

お気に入り 

(家が純和風だったので、

窓際に座ることができるのはこの場所だけ)

 

学校でも 運よく

窓横の席になった時は

授業をそっちのけで ずっと空を見てばかり

 

屋内から 空を見ようとすれば

窓がどうしても目に入る 

ある意味

窓は 空を切り取った額縁みたいなもの

 

だからなのか 窓が気になる

日本の家といえば 掃き出し窓

縁側に座って(寝っ転がって)

空を流れて行く雲を

のんびり 眺めるのは至福

 

その一方でヨーロッパの家を見ると

腰高窓の意匠が気になる

 

ヨーロッパ旧市街の家は

どれも石積みなのに

見ただけで 

あ、これはフランスかな

これはイギリスっぽい って

わかることが多い

 

中でも

窓の形状や作りは 大きな要素

 

私がイギリスらしいなあ と思う窓は

上げ下げ窓

イギリス映画によく出てくる窓で

華美ではないけれど 端正

この窓は

窓の上下を 少しずつ開けることができて

換気しやすい

見た目もエレガント

 

実は、カナダとアイルランドに住んでいた時

暮らしていた部屋の窓が

この上げ下げ窓だった

 

木枠だったのと 建物自体が

古かったから かもしれないけれど

重くて硬くて 

内外の気温差によって

窓枠が伸びたり縮んだり

窓を開けるのに全身全霊を込めて 

ふむーっと力を入れても なかなか開かない

 

少しだけ開けておきたい という時も

ストッパーがなかったので(私の住んでいた建物だけ?)

徐々に下がってきて 気づいてみると閉まっていたり

 

見た目はエレガントだけれど

力を入れて上げ下げする姿は 見られたもんじゃないし

使うのにコツと辛抱のいる窓 という印象

 

絶対に家を建てる時は採用しないぞ、と

心に決めたのが この上げ下げ窓

私が使ったのが 今いちだっただけで

今は高性能な 上げ下げ窓が

あるのかもしれませんけど

 

南仏やイタリアは 日差しが強いから

鎧戸のついている家が多い

鎧戸を閉めれば 家の中は真っ暗

光も熱もシャットアウト

 

ドイツの窓は ぽつんと小さい

これは寒さを防ぐため

 

ドイツ人は まだ肌寒い日でも 

素っ裸で日光浴をするくらい

太陽光に飢えているけれど

 

それでも 暖かさと光なら

暖かさを取らずにはいられない程の 

ドイツの寒さ という事なのかな

 

本の窓とヨーロッパの窓

他にも 基本的なところが違っていて

ヨーロッパの家の窓は

壁の内側に窓が付く

 

昔からのレンガ積みのヨーロッパの家は

レンガが崩れたら 元も子もないので

窓をどこにでも 作るわけにはいかず

大きさにも 自由度が少ない

 

一方の日本

軸組で木を組み立てて 建てるので

柱さえしっかりしていれば

どこに窓を作ろうと、

いっそのこと 全面開け放って

枠しかありません なんてことまで可能

 

それが外観に影響して

ヨーロッパは壁に陰影が強く出る

それが趣になって ヨーロッパらしさを醸し出す

 

本の窓は外壁とほぼ同じ位置に窓がついて 

すっきりとした印象

内外の一体感 

「自然との共生」みたいなコンセプトを

打ち出しやすいかも?

 

日本の家は 夏を旨とし

ヨーロッパの家は 冬を旨とする

なのかもね

 

そのせいか

日本で ヨーロッパ風の家を作ろうとしても

窓が外壁面と同じ位置だと

のっぺりとした

 

「ヨーロッパ風をめざしたんだけど

力尽きちゃった」的

どっちつかずの

ちょっと 残念な

見た目になってしまう

 

ただその代わり、家の中は壁を厚く取らない分

広くできるけれど

 

平地の多いヨーロッパに比べ

土地を最大限に活用する必要のある

日本で

壁を必要以上に厚くするのは 

勿体無い

 

やはり、その土地土地に

合った窓が あるのだなーと思った次第