JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

しろねずみのおやど

天竺ねずみは

真っ白くってお目目が真っ赤な

白兎を すっごく 小さくして

耳をちっちゃくしたような

ねずみさん

 

私が幼かった頃

縁日で売っている動物といえば

ひよこ と 金魚

 

ところがその日

(目指して行ったわけではなく)

通りかかった

縁日で

まっしろふわふわの

天竺ねずみが 箱の中で

ちょろちょろ 動き回ってるのを

見つけてしまった

 

その時ちょうど 一緒だったのは 

孫に甘々の 祖母

「おばあちゃん お願い」の一言で

祖母は 一も二もなく

買ってくれた

 

家に帰って 母に

どう許可を得たかは 覚えていない

多分 祖母が 

頼んでくれたのだろうけれど

連れてきてしまったものは

仕方がないと 観念したのか

どうなのか

 

(かといって 母が

ネズミが好きだった わけでは

決してない

母は古い田舎家(←私の実家)の

天井を走り回る 

ネズミに 容赦がなく

捕獲器に捕まった 

食いしん坊ネズミに

母が下した処遇に 

泣いて抗議した覚えがある)

 

連れ帰った

真っ白い ふわふわ2匹

プラスチックの 

虫かごケースで

飼うことにした

 

ふんふんと 小さく動く

鼻先も可愛いし

ちいちゃな指の そのまた先っぽの

もっとちいちゃな 爪も可愛い

その手で器用に 

おいもや クッキーを抱え

もぐもぐ 美味しそうに食べる姿も

どれもこれも

いくら見ていても 飽きなかった

 

寝る時だって 当然の如く

プラケースは枕元

 

そして 事は起こった

朝目覚め

寝ぼけ眼で プラケースを見ると

 

いない! いない! いなーい!

 

真っ白ふわふわに 

真っ赤なビーズお目目が

いないっ!

 

蓋がちょっと

ずれていたところを見ると

華奢な見た目と 

ちいちゃな体に似合わず

なかなかの 

力持ちネズミだったらしい

 

それから

ちょうど泊まりに来ていた

おばあちゃんも 動員して

家族みんなで

家中捜索

 

といっても

そこは田舎家

見られるところは限られる

 

逃げ出したばかり

かつ

同じ部屋の中にいる ので

なければ

見つかるはずがない

 

で 当然の如く

見つからなかった

 

だけど 

もともとが

ネズミ天国の我が家

天竺ちゃんたちにとっても

楽園に違いない

 

かなり落ち込んだけど

彼らにとっては

自由に暮らせるようになって

よかったのだと

自分をなぐさめた

 

そのせいかどうかは

知らないけれど

ネズミに酷だった母が

それ以来

ネズミを駆除しなくなった

 

今頃 実家の屋根裏は 

ねずみ算式に増えた

白ネズミの 大家族?