JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

私の好きな冬の絵 その2 (山口華楊 木島櫻谷)

西洋で「冬を描いた絵」といえば

ピーター・ブリューゲル父子の

artsandculture.google.com

『雪中の狩人』『鳥罠のある冬景色』

が 有名かなと 思うのですが

やはり 西洋絵画の 主人公は

人間

 

それより私は

冬の動物たちを描いた

作品の方が 好き

 

ということで

今回は京都出身画家が描いた 

冬の絵を

 

山口華揚の 『霽(せい)』

真っ白い雪の原に何羽かの烏

白は煌めいて 黒は艶めいて

そして

隅には空の青をもっと青くしたような青

 

好き勝手な方向を向いている

烏の様子も らしくて好き

烏って、よくこんなふうにしてますよね

 

山口華楊の描く動物たちは

その毛並みや体温

息遣いまで描き込められているようで

画家自身が自覚していたかどうかは

わからないけれど

動物への優しい思いが感じられて

大好きです

 

そして もう一点

 

竹内栖鳳と人気を 二分したという

木島櫻谷(このしま おうこく)の『寒月』

(実際の絵はこちらのサイトで…)

www.artagenda.jp

月夜に 雪の竹林を行く

一匹の狐

一歩踏み出すごとに

その重みで 雪がかすかな音をたてる

その音まで 描き尽くしたような

静寂を感じさせる絵

 

こちらは 遠目から見たら ほぼ

白黒にも見えるのですけど

近くによれば 様々な色が繊細に

施されて

 

『寒月』以外の木島櫻谷作品には

それほど惹かれないのですけど

この絵だけは 好き

 

写真っぽい(?) という

批判があったようですけど

「画家の世界観が力強く目の前に広がる絵」

は 素晴らしい絵の

条件の一つ なんじゃないかなって 思うのです

その意味でも 忘れ難い絵です

 

木島櫻谷の邸宅 櫻谷文庫は

京都等寺院(北野天満宮から近く)にあって

時々公開されています

www.oukokubunko.org

 

今年 東京六本木の 泉屋博古館

櫻谷の展覧会(2025/4/5~5/18)が開かれるみたい

sen-oku.or.jp