JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

こぼした?

今週のお題「こぼしたもの」

 

そういえば お茶の道具の 

建水の 別名は

「こぼし」  

お茶を点てる時

お茶碗をすすいだり

暖める為に使った 水(お湯)を

わざわざ 水屋まで 

都度 捨てに行くのは

面倒くさい から

(と言ったかどうかは 知らないけれど)

 

部屋に 持って入る

いらない水を 捨てるための

入れ物 が

建水=こぼし

 

この 「こぼし」 が

なかなか……

 

よくある トラブルが

着物の袖を ぽっちゃんと

浸けてしまう というやつ

 

ただ、これは私

やったことがありません

(エッヘン)

 

単に 着物の袖を

日本舞踊仕様で 長めにしているから

回避できているだけなんですが

 

ただ「こぼし」から

「こぼす=おっことす」事は

まま ありまして

 

何を 落っことす かと 

いいますと

柄杓

 

お茶のお点前 で

部屋に入る時

「こぼし」の上に

柄杓を置いて(手では支えずに)

持って入るのですが

 

建水が 焼物だったら

柄杓を置いても 滑らず

ぜーんぜん問題ないんです

なんなら 

ステップだって 踏めちゃいます

(そんなんしたら 鉄槌くらいますが)

 

ただ、金属製のツルッとした

建水が く・せ・も・の

 

体の向きを変えた途端に

するっと 畳に落ちて

また水屋に戻って

洗い直し だけで済めば

悲しいけど  まだいい

 

こういう時は

慌てず騒がず 

空中で受け止めようなんて

曲芸みたいなことを

しようなんて事は ゆめゆめ考えず

素直に落ちるがままに任せ

「ここは落とすのが お作法なんですの」

とでも言っていそうなくらい 

平気の平左な 顔をして

堂々と 柄杓を拾って

水屋にとって返す のが

最善かと 思うのですが

 

初心者には それが難しい

 

慌てん坊の 私なんかの場合

 

落とした瞬間に

「う“おっ」とか

野太い声をあげちゃったり

 

落っこちそうな柄杓の

バランスをとろうとして

自分の体勢が

曲芸状態になったり

 

うっかりキャッチしようなんて

思った日には

 

①焦って伸ばした手に 

柄杓の柄があたって 

バウンド 

とんでもないところまで

転がってった とか

 

②受け止めようとして

タタラを踏んで 

自分の着物の裾を踏んで

ずっこけそうになる とか

 

もっと運が悪ければ

③柄杓の柄が 障子にグサリ

とかも 全くあり得ない事ではなく

 

(恥ずかしながら ①と②は経験あり)

 

これを お茶会なんぞで

やろうものなら

一生忘れられない経験になってしまう

 

大切なお茶会で

そんな つるっつるの建水は

多分 使いはしないけれど

それでもやっぱり 

お客さんの前でのお手前は 

緊張するから 

うっかり やっぱり

信じられないような事が

起こるかもしれず……

 

ひゃあ 

おそろしやおそろしや

 

ということで

「こぼし」問題は 全く

悩ましい のでありました