泳ぐの、好きですか?
私は 苦手です というか、泳げません
沈みます
もともと幼稚園に入るくらいの頃に
浮き輪をつけているつもりで 海に飛び込んで
溺れかけたという過去があるらしく
(本人は覚えていないけれど)
海が水が怖くてたまらない
(私には怖いものがたくさんあるけれど 海はその最たるものだったりする)
どこか深い海の底に沈んでいる
海賊船の中の髑髏を 間接的に触れている みたいな
イメージがチラチラしてしまうのも 理由の一つ
そんな私だから 川も怖い
(川は海につながっている)
橋を渡る時も 端っこではなく真ん中を
できることなら車道を歩きたいくらい
(今はもう克服したけど)
小学生の夏も 中学生の夏も
水泳の授業のある日は
基本的に体調が思わしくないため
せっせと草取りに勤しんだ
学級の花壇の草取りは ほぼ私がした
と言っても過言ではあるまいよ
そんな私が
まるで自分のためにあるような 本! と思って
図書館から借りてきたのは
読み始めて驚いた
この本の著者が 他人とはとても思えない
まさか性別変えて 私がもう一人いる?
中学校時代の水泳大会エピソード
全く同じことが私にも起こった
私の場合は 中学一年の時の
男子2人と女子2人の混合リレー
出場予定だった女の子が
体調不良で出られなくなった
そこで白羽の矢が立ったのが 私
大会出場者を決めるアンケートに
クロールと平泳ぎのどちらが得意? の項目があり
息継ぎ(どころか泳ぐこと)の できない私は
どうしても選べと言うなら 平泳ぎかなあ
顔を水につけなくても良さそうだし
くらいの超低熱量で 平泳ぎに丸をつけた
ところが、平泳ぎに丸をつけたのは
体調不良の彼女と私だけだった😱
違うの、どっちも❌はダメって言うから
仕方なく平泳ぎに丸しただけで
泳げないから
私が泳いだの見たことないでしょ
私が出たら負けるよ!
と
泣いて喚いて嫌がったけれど
アンケートが全て
「負けても誰も何も言わないよ 大丈夫
平泳ぎの方が得意なの Juniperしかいないんだから」の一言で
泳げないくせに
クラス対抗水泳大会に出ることになってしまった
これって 悲劇 以外の何物でもない
得意とか得意じゃないとか
それ以前の問題なんだよ
なのに
断固として断れない 意志弱な
(というか、きっとその日は雨が降るだろう と思ってしまった)
自分が恨めしい
さて、大会当日 スタートの合図と共に
クロール女子、クロール男子ときて
その次が私
水泳部エースのクロール男子の活躍で
トップで引き継いだ
飛び込むのも初めてなので
盲滅法飛び上がって 水面に思い切りお腹を打ちつけ
激痛
溺れそうになりながら必死に手足をばたばた
ほとんど犬かきで
途中で立ちながら 50m
次の男子にバトンタッチした時には
もちろんの最下位
平泳ぎ水泳部男子の頑張りで
かろうじて最下位は逃れたけれど
私じゃなければ ゆうに一位だったのにね
その日の給食の味の
まあ、美味しくなかったことといったら
思い出したくもない黒歴史
で 本のお話
水泳に関して、私とほぼ変わらぬ過去をお持ちの
高橋さんが
水泳を習うことになった
読みながら
顔を水につけるのが怖い高橋さんに
その気持ちわかるわかると頷き
桂コーチの愛情あふれる? スパルタ加減に驚いた
前世はお魚だったに違いない
桂コーチの別次元のお言葉や
個性的な水泳クラスのお仲間の魅力に
惹きつけられて すらすらすらりと読み進む
そのうち
私と同じレベルだったはずの 高橋さんが
どんどん泳げるようになっていく
そして 信じられないことなのだが
「もう一人の私」である 高橋さんにできるなら
私だってもしかしたら? なんて事まで
頭に浮かび始めた
本の後半からの 高橋さんときたら
水の中でとっても気持ちよさそうなのだ
金槌だったくせに 自分ばっかイルカになってる! と
羨ましくなっている自分の感情に また驚く
それは全て 前世は魚のコーチの教え方の巧さ
こんなふうに教えてもらっていたら
私、草取り班で9年間過ごさなかった!
黒歴史も起こらなかった!
あと◯◯年早く出あっておきたかった本
『はい、泳げません」は
私のような金槌さんにこそ おすすめです
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かといって、プールは塩素がだめだし
海は海賊船のせいで入れないしで
やっぱり私 泳ぐ気ないんですけどね
埋め込みしようと ググって発見
映画化されているんですね
見てみようかなー