
お気に入りの道があって
そこを歩いていると
鹿に出逢うことが多い
それは群だったり
一頭だったりと さまざま
先日歩いていたら
道の先の方で 6頭の鹿の群が
一声甲高い笛のような声をあげてから
道をびょんびょんと横切って
森の中を入っていった
姿が見えないかと
キョロキョロ見回しながら
道を歩いていると
茂みの中に
すっとした姿の雌鹿の姿を見つけた
彼女は私の方をまっすぐ向いて
私と目を合わせたまま
顔を逸らさず
身じろぎもせず
私が通り過ぎるまで まるで
彫像のように立っていた
その道沿いに住んでいる
人と立ち話をしていた時も
道の下の方で
鹿が一頭こちらをじっと見ていた
「あれは雄ね」とおっしゃるから
「わかるんですか!?」
「一頭で動いているって雄が多いんじゃない?
あの鹿は頭に小さな出っ張りがあったみたいだし」
グループを作るのは雌」
おお こんなところで
動物学
その彼女が
「よくここを歩くなら、冬は気をつけて」と言う
「なぜですか?」
「猟が解禁になると
ここらへんは公有地だからか
猟師さんがよく通るの
猟犬つれて、アンテナたくさんつけた
サーブみたいな車にのって」
「ええっ ここ猟区なんですか!? 何か動いた! バーン!とか嫌ですよ
まさか クマ猟とかじゃないですよね」
「大丈夫、大丈夫、熊じゃないと思う。熊を狩るグループはまた別なんじゃないかな」
「なら鹿猟?」
「きっとそうね ここら辺は鹿ばっかりだから
なにしろ、解禁になったら目立つ服を着てね、蛍光色とか」
「スキーウェアみたいな?」
「そうそう、帽子だけでもね」
「うへっ 早速買いに行かなくちゃ」
なんて事を話した
そうか、冬になったら、鹿たちは
人を避けるようになって
のんびりと鹿と見つめ合えるのも
秋まで
その後は春までお預けなんだ と思った