JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

地図さえあれば

ヨーロッパ大陸はいくつもの国が 陸続き

だから

旅行で車が大活躍 

ただし

我が家のドイツの国民車 BORA  に

(「ボラ」って…ねえ 走るの遅そう)

カーナビはついていない

 

行き先を決めたら

まずは 地図見て 要所を書き出し

旅行当日は 助手席に座った人が

地図とメモと道路標識を 見比べながら 道案内

そのため 迷った時の責任は 

ひとえに 助手席に座る者が ひっかぶる

 

車でよく行ったのは

ドイツ国内の他にはベルギー、オランダ

それ以上遠くなったら 列車や飛行機になる

 

日本では よく迷子になる私

けれど ヨーロッパで迷ったことは ほぼない

それは ヨーロッパの

住所システムが大きいんじゃなかろうか

 

ヨーロッパでは どんな小さくって

短い道にも 名前がついている

そして

番地は道に沿ってつけられ

日本みたいに 町内 といった面の分け方をしていない

 

索引で道の名前を見つけさえすれば

町のどこにあるかが すぐ特定できる

番地は道の左右に 順繰りについている

 

日本みたいに 

○○町が 飛地で広がってるなんてことは 

あり得ない

 

道路の名前は 市内に

基本、ただ一つだけ 

シンプル&間違えようがない

 

日本の奇々怪界な 住所世界からやってきた 私にとって

欧米の住所は この上なく わかりやすーい

なんてったって 地図さえあれば どこへでも行ける

怖いものなし

 

そうそう、旅行の話

ドイツに来てまもない頃 私たち夫婦は 

ブリュッセルに日帰り旅行を計画した

必要なものは 地図!

さっそく書店に行って探したが これが お高い!

 

家にあるドイツの地図は 前任者からもらったもの

まさか地図一冊が こんなに高いとは知らなんだ

夫と二人 顔を見合わせ

 

ブリュッセルは都会だし 

行くまではアウトバーン(高速道路)に

標識が絶対出てるし

ブリュッセルの町中の地図は 

現地に行けばもらえるはず 

個人宅に行くわけじゃないから

「買わなくっていいね」 と合意

 

さて当日 ヨーロッパ全体の

ごくごくおおまかな地図 1枚を手に

意気揚々と ブリュッセルへGO

 

さすが大都会ブリュッセル 

アウトバーンの標識に従って

難なく到着

ちなみに ドイツもブリュッセルも高速料金はなし

基本、無料で走り放題 です

 

グランプラスに立って 市庁舎を見て 

小便小僧を見て 博物館を見て

ピエールマルコリーニのココアを買って 

ワッフル食べた🎶

 

そうこうしているうちに 日も暮れて 

そろそろ帰路につく時間

綺麗だったし楽しかったし美味しかった

また来たいねーと お喋りしつつ

 

来た時同様 帰りも楽勝

そう思ってた

 

躓いたのは ブリュッセルの周囲を取り囲む

リンク と呼ばれる 

内と外の 2重になった環状道路

 

このリンクを 外側へ外側へと

あみだくじみたいに 抜けないと

高速道路に辿り着けない

 

で、ここで頼るのが道路標識

なんてったって 詳しい地図を持ってません

あるのは A3ほどの大きさの 

西ヨーロッパ全図1枚だけなので

 

ほらほらあそこに道路標識が

と言うそばから、もっと向こうにも

え? さっき通ったところにもあったよね

 

<⇨ドイツ方面>が あっちゃにもこっちゃにも

右左だけでなく、前にも後ろにも

(と思いたくなるくらい)

「あ、間違えた」 と戻ったら また同じ道を後戻り

 

「この道、さっき通った道じゃない?」

「私たち、同じところをぐるぐるしてる」

ブリュッセルのリンクには 妖怪が棲んでいる

 

責を負うのは助手席の私

「きちんと見ろよ」

と言われ

「見てるし! 地図これだし!」

 

一触即発

 

「もう無理だから人に聞こうよ 車を停めて」

と叫ぶ私に 無視する夫

 

なんで 人に尋ねたがらないんでしょ

そういえば

『話を聞かない男、地図の読めない女』

なんて本がありました

『道を聞かない男』に

タイトル変更したら良いのじゃない? と

心から思います

 

くるくるくるくる走りすぎて

ガス欠になりそう

ガソリンスタンドに入った途端 ワタシ

車の外に走り出て おじさんを捕まえ

 

デュッセルドルフ方面はどう行ったらいいですか」

 

その後 無事にリンクを抜け出して

真夜中になったけど 自宅に戻れた

 

ガソリンが 満タンだったら

ガソリンスタンドが 無人だったら

私たちは まだまだ 

あと何時間だって くるくるしていたに違いない

 

教訓:

車でヨーロッパを旅行する時は 地図をケチるなかれ

 

 

そうそう、キューケンホフへの 

現地日帰りツアーで乗った 観光バス 

当然カーナビがついていた

ところが帰り道、バスが不可解な道を走り出し

運転手さんが

「すみません、迷いました 現在地もわかりません」と

(カーナビ通りに走っていたら

知らない工場地帯に入ってしまったらしい)

 

カーナビ付バスでも プロの運転手さんでも

迷子になる事はある

だけど 真っ当な地図さえあれば 大丈夫

 

(ただし ヨーロッパ全図1枚は お勧めしません)