隣家の紅梅が満開になり
鶯の声が頻繁に聞こえるようになった
この梅の鶯は
毎年毎年練習を重ねているらしく
来てすぐから 淀みなく 美しい歌声を披露してくれる
青空に紅梅の花 そして鶯
気温も肌に柔らかく
鼻も花粉でむず痒い
3月頭はまだ
夜 急に冷え込むことがあったけれど
さすがにそろそろ 気温も落ち着いてきた
さて と
やっと 湯たんぽをしまう季節がやってきた
子供の頃使っていた湯たんぽは ゴム製で
口のところを金属で ぱちんと止める形だった
冬の朝 湯たんぽの ぬるくなったお湯を
たらいに移し 洗顔に使うのがお決まり
ゴム製の湯たんぽは お湯を入れるだけではなく
氷嚢としても使えたから
夏の暑い時分にも出番があった
けれど、このゴム製氷枕
頭の下で 氷がガラゴロいって 私はあんまり好きじゃない
あと ゴムの臭いも 苦手
今 我が家には
かたいプラスチック製の 色気のない
真っ黄色した三葉虫みたいな 湯たんぽ2個と
銅製の湯たんぽ2個の
計4個がある
ただ、銅製の方は 栓の持ち手が抜けて
袋に入れにくい(そのままは熱すぎてとても持てない)
もったいないのだが
出番がどんどん少なくなっている
なぜ我が家には 湯たんぽがこんなに多いのか
雪国育ちなので
子供の頃はずっとお世話になっていた
けれど大学に入学して以降は
ずっと 湯たんぽを使っていない
というか 使う必要性を感じない
東京も神戸も冬は過ごしやすいし
海外の室内は 半袖で過ごせるくらい暖かい
この分で もう湯たんぽを使うことなどないと思っていた
というか 湯たんぽの事なんてすっかり忘れていた
ところが 京都にきたら
まあ 寒いのなんの
そう、今ある湯たんぽは 4つとも
京都に来てから買ったものだ
京都の冬は なんてったって 足元が冷える
ねっとりと絡みつくような冷気が 床から上がってくる
湯たんぽは布団の中だけでなく
本を読んでいる時 足の下に置いたり
膝の上に乗っけたり(重いけど)
椅子の背に置いて寄っかかったり
なんなら 湯たんぽを抱いて移動したりもする
京都の湯たんぽは
縦横無尽の大活躍なのだ
勿論 我が家にもエアコンはあります
たった12畳ほどの リビングダイニングに
京都はすごく寒いよと言われ
恐れ慄いて購入した 18畳用ダイキンエアコン
奮発したはずなのに なぜか足がじんじんと冷える
2階でこれだけ冷えるなら 1階の住人から
家を買って 社宅を出て行くのは 当然かもしれない
そう、冬の京都は
湯たんぽなしには過ごせない
湯たんぽ殿
来年もどうぞよろしくね