JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

ヨーロッパ横断 シベリア鉄道で日本を目指す!その14 日本に帰ってきたよ

 

ホテルをチェックアウトして

日本行きの飛行機に乗るべく空港に向かう

 

シベリア鉄道後半 コンパートメントが一緒になった 

世界一周旅行中のカナダ人の若夫婦とは 

空港でまた会おうね と約束している

(日本での宿泊先を決めていないというので

「うちくる?」と聞いたら

「ぜひ!」ということになった)

 

もう何時間か後には日本……と感慨に耽っていると

隣に座っていた おばさんが りんごをくれた

小さいけれど真っ赤でつやつやとして とても見目麗しいリンゴ

飛行機の中で食べようと 大切にバッグに入れた

 

***

 

さて 搭乗が始まった

乗客はヨーロッパの観光客かビジネスマンの姿ばかり

アジア系の女性は私一人だった

 

アエロフロートは いろいろな噂を聞いていたので

ちょっとドキドキ ちょっとワクワク

 

燃料が不足した際 乗客からアルコールを集めて 

燃料として使ったとか

旅客機のパイロットはロシア空軍上がりだから

操縦技術はピカイチだとか

 

 

機内では

若いビジネスマンと席が隣になった

 

「ロシアでお土産を買った?」 と聞かれ 

「買ってない」 と言うと

カニイクラも すごく安くて美味しいから

出張で来るたびに買うことにしてる

僕のスーツケースの中は カニだらけだよ」

 

なんと! 海産物! 思いつかなかった

最終日くらい ちゃんとしたレストランに行っとけば良かった😣

 

ハバロフスクから新潟空港は たった2時間

あっという間に祖国(ちょっと大袈裟ですが)に到着

 

ちなみに

私は着陸前 高度を下げていく時がちょっと苦手

胃が でんぐり返るような気がする

 

ですが今回 さすがは元空軍パイロット?

離着陸がとってもスムーズ🎶

これまで乗った飛行機で 私も胃腸も一番リラックス

 

入管は日本人と外国人とで分かれ

私も 機内で一緒になった 

ビジネスマンのお兄さんとお喋りしながら並んだ

 

順番が来て お兄さん すすーっと何事もなく通過

私も、と すぐ後に続こうとしたら

入管のおじさんに ちょっとこっちこっち と呼び止められた

 

ボディチェックされ はい、もういいよね と

向こうに行こうとしたら

おじさんが居丈高に

「荷物をここに乗せなさい 

お前みたいなのが怪しいんだ」と言う

 

なんと、失礼な! 私が何をしたと???

 

台の上に置いたショルダーバッグに

おじさん、躊躇なく手を入れ

ポーチから何から何まで全部開け出した

 

「あまりべたべた触らないでくださいね」

と言ったけれど無視

絶対に見つけてやるぞ感が半端ない

 

入国する人たちが私の方をチラチラ見ながら通り過ぎる

もう、恥ずかしいなあ

 

そして、

勝ち誇った顔をした おじさんが手にしたもの

それは

ロシア人のおばさんからもらった 真っ赤なリンゴ

 

あちゃ、うっかり食べずに持ってきてしまった

ごめんねおばさん、せっかくもらったのに没収されてしまった

さよなら 唯一のロシア土産

 

だけど 

 

おじさん リンゴ1個では満足せずに

とうとう 洗濯物や下着の入っているポーチまで開け始めた

こういうことするなら、せめて女性でお願いしたいのだけど

(ヨーロッパの入国管理官とは雲泥の差)

 

このままだと布製のショルダーバッグを

切り裂き始めるんじゃないか と心配になってくる

 

「待ち合わせしているんですけど 早くしてもらえますか

それに、男の人に触られたくないです 女性の方に変わってください」 と

私なりに 怖い顔を作って言った

 

おじさん 舌打ちしそうなくらい

苦々しい顔をして

顎で もう行っていいと 出口を指し示した

 

外に出された持ち物を ショルダーバッグに

放り込み 大股でゲートを抜けると

 

ビジネスマンのお兄さんが 

すぐ後ろについてきてると思ったのに どうしたの? と

心配して待っていてくれた

 

かくかくしかじか と話すと

 

若い女の子が この路線に乗るのはめずらしいから 

目をつけられたのか 

それとも

この便に運び屋が乗ってくるという 

通報か何かがあったのかもしれないね

さんざんだったね

 

「駅までタクシーで一緒に行く?」 と聞かれたけれど

カナダ人の夫婦を待たなくてはならない

 

お兄さんは

新幹線に遅れちゃうから 僕はここで

「じゃあ 元気でね!」 と手を振って

カニでいっぱいのスーツケースを引っ張って 走っていった

 

わざわざ時間ぎりぎりまで 待っていてくれたんだ 申し訳ない

思わず見送り客みたいに 両手をばんざいして

「ありがとう、お元気でー」と 大声で叫んでしまった

 

その後、カナダ人夫妻と合流して 

たどり着いた実家では

 

事前に電話でお願いしておいた 

あっつい日本のお風呂♨️が

私を待っていてくれた