JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

モントリオールという街

 

 

カナダ東部に位置する地方都市

モントリオールに1年ほど住んでいたことがある

冬季オリンピックが開かれたこともある、冬の寒さの結構厳しい地域

(ちなみに ちょっと怖目のアイキャッチ画像は オリンピックスタジアムです なんか未来都市みたい ^-^)

 

モントリオールはこじんまりとして 綺麗な街だけれど

一般的なカナダのイメージとは違っているかも

 

というのも モントリオールは 小パリとも呼ばれて 

フランス文化の影響の強い街 そして

モントリオールのあるケベック州

カナダからの独立を願う ちょっと異色な地域だから

 

公用語がフランス語なので

公的機関は基本的にフランス語で対応するし

道路標識もフランス語

 

この街には 自分達が話すケベック訛り? のフランス語を

大切にする人たちが沢山いる

 

ちなみに この地域に住むフランス系カナダ人を

ケベッコワ(Quebeckois)と呼ぶ

 

お世話になったケベッコワの女性も

ケベック独自のフランス語を後世に残す会」に毎週参加していたっけ

 

そんな、お土地柄で暮らすには

到底不十分な 私のフランス語力

なんたって大学の第二外国語レベルで止まっているので

ビザを延長するにも一苦労

 

公共機関に電話をして流れるテープは

フランス語のみ

 

ここでは 日本みたいに

「英語での案内を希望する人は、2をプッシュしてください」

なんて優しいことは言ってくれない

ただネイティブスピードのフランス語が流れるだけ

 

仕方なく 何度も同じ番号にかけてテープを聞き

どうにかこうにか聞き取れた単語を繋ぎ合わせて 予測する

 

その後も 数打ちゃ当たる的に

あっちにダイヤル こっちに電話

見当違いのところにまで散々電話をかけて

やっと辿り着いた 英語を喋ることを厭わない人から

どうにかこうにか ビザ更新のやり方を聞き出し

 

郊外のそのまた郊外の

これまで足をのばしたことのない場所まで行き

道ゆく人に聞きながら 暑い中テクテク歩いて

目指す建物にたどり着き

やっとのことでビザを延長してもらうことができた時には

ほっとしたと同時にげっそりした

 

ケベックの学校は 英語系とフランス語系に分かれていて

私がお世話になった学生寮は英語系だった

 

キリスト教系の学校の学生寮だから シスターも同じ建物に住んでいる

シスターというのは そう

映画『天使にラブソングを』のウーピー・ゴールドバーグみたいな

白黒ツートンカラーの修道服を着た人たち

でも、あそこまで型破りなシスターはいなかった

もっとずっと、厳格で物静か 

 

そういえば

クリスマスイブにうっかり

いつもの地味地味な普段着で夕食の席に出たら

あるシスターに呼び出され 彼女の前に立たされて

30分くらいお説教されたのが 未だに忘れられない T-T

シスター怖い

 

清貧のイメージのあるプロテスタントに比べて

カトリックは明るくてゴージャスなイメージがあるから

きっらきらに着飾ったらよかったのかも (そんな服ないけど)

 

 

カナダの他の都市に比べると

少し排他的な香りのするモントリオールではあるけれど

移民の数がとても多い

 

学生寮の寮母さんは 北京から来た中年の女性

寮内にアジア系はたった二人だったからか

何かと気にかけてくれて

私にとっては

カナダのお母さんみたいな存在

寮に戻ると 彼女の部屋にいりびたり

お茶を飲みながら お喋りしたり、相談したり

 

モントリオールにはモンロワイヤル(王様の山?)という

街のアイコンみたいな丘があって 秋にはメープルが綺麗に色づく

晴れた日は、その中を巡る遊歩道を

二人でおしゃべりをしながら散歩した

ちなみに このモンロワイヤルからみる夜景はすっごく綺麗

 

彼女は北京大学で教鞭をとっていたけれど

国費留学でカナダに来たとのこと

支給される額では足りないので寮母さんをしているけれど

カナダの永住権をとって、同じく教授職にあるご主人を

カナダに呼び寄せるつもりと言っていた

 

学生寮のコックさんは移民だった

フランス系の彼女の作る料理はとっても美味しくて

おかげで体重がそれまでの最高記録を突破した

 

時々厨房をのぞいて、おしゃべりするのも楽しかった

私の好物が夕食のメニューに出る時は (外食の予定を入れる時の参考に)

前の週にこっそり教えてくれたり

夕食に間に合わない時は、そっと脇によけてとっておいてくれたことも

 

そのほかにも、家族で移民してきた韓国人の女の子とも

放課後によくおしゃべりをした

彼女の恋ばな、よく聞いたなあ

 

 

もちろん

カナダ人の友達の家に招かれたり

演奏会に行ったり

在加日本人との交流もあったけれど

移民や外国から来た人たちとの 思い出が印象深い

 

だから 「楽しい」とか「美しい」「美味しい」っていうカテゴリーで

印象に残っているのは

 

カナダのママ コーレルとのお喋りと散歩

優しいコックさんの美味しい料理

韓国人の恋する乙女 セイとのお喋り

ダイヤモンドダスト

ノートルダム聖堂の青

大粒チェリーとチョコレートが山ほど入ったマフィン

ほぼ毎日(冬も)食べていた 

BEN & JERRYS のアイスクリーム

 

ドイツも移民の多い国だけれど 

ドイツ滞在時は日本人以外の マイノリティーの人たちとの接点が 

ほとんどなかったところは モントリオールと大違い

(八百屋さんと魚屋さん、

ケバブ屋さんクリーニング屋さんといった 

お店の店員さんばかりだった)

 

カナダに住んでいた期間は 貧乏学生で節約を余儀なくされていたから

遊ぶことも旅行に行くこともほとんどなかった

(『赤毛のアン』が好きだったのに プリンスエドワード島にも行かなかった T-T)

あんまり楽しい事やらなかったなー と ずっと思っていたけれど

(なので トップ画像が暗くなった)

 

けれど こうやって思い出してみると 

モントリオールにいた時も それなりに

楽しい経験もして 

沢山の素敵なものを知る事ができたなって

今頃になって思ってる