JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

田舎の家は要注意(私の実家限定)

 

私の実家の話なのですが

古い家には、いろいろと仕掛けがあります

いえ、忍者屋敷に住んでいたわけではありません

 

私の友人の中には、「忍者屋敷」と呼んでいた子もいましたけど

彼女が家に遊びにきた時

私の父が ものすごく細い隙間から 

すすすっと音もなく出入りするのを見たと…

しかしただそれは

引き戸を知らなかっただけ? かと思われます

(その子の家は超洋風)

 

隠し扉があるわけでも、落とし穴があるわけでも

手裏剣や黒頭巾をしまっておく部屋があったわけでもありません

 

ごくごく普通の古い(古すぎる)家です

 

ただ、古いなりに

ぼんやり歩いていると痛い目に遭うことがあります

 

例えば

2階から勢いをつけて降りたら

なぜか片足だけ降り切らない? 

足元を見たら

床を踏み抜いていたとか

 

凹みに溜まった

いつの時代のものだかわからない埃を

ふうっと吹いたら

自分の方に逆流して目に入り

ひどい結膜炎になるとか

 

部屋と部屋の間にいちいち15cmくらいの段差があって

ぼんやり歩いていると

つま先を思い切り打ち付けて爪が欠けるとか

 

そんな感じで

そこここに危険が潜んでいるのが

田舎の我が実家なのでありました

 

そしてある夜のことです

私はお手洗いに行きたくなりました

 

このお手洗いというのが難物で

日頃家族が過ごす居間から まず廊下に出て

分厚く重い引き戸を開け

四十畳の部屋を横切ってから

障子を開けて

前庭に面した土間沿いの廊下におり

そのどんつきまで行って

やっと辿り着ける場所にあります

 

電気のスイッチはなぜか居間につながる廊下側にはなく

対角線上にある 別の引き戸の所まで

暗闇の中を突っ切って行くか

別の部屋から遠回りしなければなりません

 

子供の頃は 夜はいつも姉弟で連れ立って

トイレに行っていました

冬なんかは寒いので嫌なのですが

自分が行きたい時に付いて来てもらえないと困るので

毎度毎度一緒に行っていました

 

その時私はトイレに行きたくてたまらない

という訳ではなかったようなのですが

なぜか非常に急いでおりました

 

居間の電灯の光で薄暗い廊下から

お手洗いに向かって猛ダッシュ

 

都合の良いことに

両手でつかんで踏ん張らないと動かせない

分厚くて重い引き戸が開いていた

 

そのまま広間に入り

お手洗いにロックオン

 

したつもりが

暗闇の何かにすねを強打

そのまま ぽーんと宙を飛び

畳の上に着地

 

声も出ず、ただ すねを押さえて悶絶

 

トイレに行こうとしていたことなど頭から抜け落ちて

しばらくの間動けずに そのまま うずくまっておりました

 

やっと のそのそと動き出しはできたものの

まだ立てなかったので 膝で這うようにして

部屋を横切り

電灯のスイッチを点けてみれば

 

なんということでしょう😱

いつもは部屋の端に置かれていた

来客用の どでかいテーブル(正座して使うタイプ)が

どどーんと、入口を塞ぐように置かれているではないですか

 

わたし、これを飛び越えたんだ…

こんな所に置いた張本人(多分母)への恨み言より

まず、自分の跳躍力(?)に感動している所が

私のおめでたいところ

 

何しろ、これ以降は 電気を点けずに

家の中で走ることは控えるようになりました

 

そして、私のすねの、ちょうど机の角が当たった辺りが

なんか凹んでいるんですが

それがこの件のせいかどうかは定かではありません

 

田舎の古い家の教訓

「暗い部屋で走ってはいけません」